ランチ1,000円が普通になった街で。首都圏サラリーマンの昼ごはん事情
昼休み、オフィス街の定食屋のメニューを見て、「一番安いのでも950円か」と心の中でつぶやく日が増えました。ランチ代は、物価高を一番肌で感じる場所です。
数字で見ても、やっぱり高い
気のせいではありませんでした。SBI新生銀行の調査では、男性会社員の平均昼食代は709円で、2010年以降で最も高い水準になったそうです。味の素が今年9月に行った調査では、働く人の84.1%がランチ価格を「高い」と感じていて、半数が「500円未満に抑えたい」と答えています。エデンレッドジャパンの調査では、節約のためにランチを抜いた経験がある人が4人に1人いた、という数字も出ています。
「高いと感じながら、なんとか500〜700円に収めようとしている」。それが今のサラリーマンの昼の実像で、私もだいたいその中にいます。
私の昼ごはんの回し方
- 基本はコンビニか、安い定食屋のローテーション。700円前後が目安
- 会議が詰まった日は、おにぎりと味噌汁で済ませることもある
- 週に1回くらいは、少し良いものを食べる。ここを削ると、午後の機嫌と生産性が死ぬ
三つ目が、私には一番大事です。ランチは、栄養補給であると同時に、午前の仕事を頭から切り離す儀式です。調査でも「気分転換の時間が必要」と答えた人が85%を超えていました。毎日ギリギリまで削る節約は、家計には効いても、仕事の質と心の余裕を削ります。社畜の昼ごはんは、削る対象ではなく「午後の燃料代」です。
値上げの速さには、正直ついていけない
それにしても、給料の伸びと比べて、ランチの値上げの速さは異常です。数年前まで「ワンコインでそこそこ食える」が首都圏でも成り立っていたのに、今や500円では選択肢らしい選択肢がありません。
国会では、食料品の消費税を下げる法案の審議が始まったと報じられています。スーパーの値札が下がるのは歓迎ですが、外食と中食の現場にどこまで届くかは、これからの話です。
偉い人たちには、ぜひ一度、平日の12時にオフィス街へ出て、自分の財布でランチを食べてみてほしい。物価高の実感は、統計の表よりも、定食屋のメニューの方が正直に教えてくれます。
昼ごはんを笑って選べること。それが崩れると、働く日常の足場が静かに崩れていく。だから私は、ランチ代の700円を「高い」と文句を言いながらも、午後の自分のために払い続けます。